昨秋、コロナ禍で頓挫したプロジェクトがある。
人生100年時代を生きる高齢者を被写体にした写真展だ。
展示作品をプリントし額装も済ませ、明日は設営という時に、まん延防止等重点措置が適用され、中止が決まった。
その後もまん防の解除や適用、延長などを繰り返し、はや年度が変わろうとしている。
せっかく撮った写真が、宙に浮いたままだ。
撮影させてもらって気づいたのが、何十年と生きてきた人たちの発するエネルギーの強さとしなやかさ。
単に歳を重ねただけではない、100年生きる(であろう)人の魅力を、もっと知りたくなった。
人間は80歳を過ぎてからが円熟期なのかもしれない。
この人たちの姿を追えば、長く元気に生きることの価値が見えてくると思った。
「引き続き撮影を続け、いつか発表の機会を持ちたい」
共にプロジェクトを進めていた、市の担当者に連絡をとってみた。
発表の場がなかったので、クラブ単独でもどこかで作品を披露したいと思っていた。
一夜明けて、担当者から返信があった。
私たちの提案を歓迎し、次年度にどのような形で発表できるか、私案も提示してくれた。
お蔵入りの可能性もあった写真が、日の目を見ることができそうだ。
人生100年時代。
新たな目標ができた。
広島のライター&カメラマン
ぶるぼん企画室
代表 堀行丈治
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