1月29日の雑記でトイレトレーラーへの寄付について書いた。

今日は、別の偽善活動について、その動機を書いてみる。

UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)という機関がある。難民を保護するための活動をしている。

日本で暮らしていいると、難民問題は別の世界のことのように感じる。陸続きの国境がないことが大きな理由だと思う。

紛争や迫害で家を追われた人たちが難民になる。逃れる先は自国内の場合もあるが、国外だとほとんどの場合が隣国だろう。

船で逃れて運よく漂着するか、あるいはよほどの富裕層でない限り、日本に難民として逃れてくることはできない。

多くの日本人がそうだと思うが、私は難民に会ったことがない。難民問題はどことなく他人事に思っていた。

昨年夏にドキュメンタリー映画『難民の通る村で』を観た。

欧州の最貧国、ブルガリアでの出来事だった。シリア紛争から逃れた難民が流入してくる。

国境監視員の主人公は、過疎の村で郵便配達夫を仕事にしている。

村の行く末を憂いた彼は、難民を受け入れて村を活性化することを打ち出して村長選挙に立候補した。

選挙戦を描きながら、過疎問題や難民問題を浮き彫りにする作品だった。

私の実家も過疎地域にあり人口流出が激しいので、とても他人事とは思えなかった。

難民でなくても、日本の過疎地域は外国人の力を借りないと近いうちに成り立たなくなるのではないかと懸念している。

過疎地域に限らず都市部でも、単純労働や工場労働は外国人が多い。

「安い労働力」としてではなく、地域社会を維持するためのパートナーとして、外国人あるいは難民を受け入れる時が来るのではないかと思う。

そんなことを考えながら、いま自分にできることは何かと考えた。

正解は見つからないのだが、これまた少額だが難民支援のための寄付を始めた。

国連UNHCR協会

小さな偽善がまた一つ。だが何もしないよりはいいと思う。

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By ほりゆき

ぶるぼん企画室代表の堀行丈治(ほりゆきたけはる)です。取材、執筆、撮影、編集を生業としています。

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