今日は広島の各地域で、小正月の行事「とんど」が行われていた。
私の郷里では、今年もコロナを理由に取りやめたが、実情は人手が足りないからだ。
竹を切り出してとんどに組むのは、集落一帯の住民が総出でどうにかできること。
それ以外にも振る舞いの準備や後片付けまで入れると大変な労力になる。
もし来年復活できても、いつまで続けられるか分からない。
近頃のとんどは、ほとんどの地域で昼間に着火して日暮れまでに終えているが、
いまだに夜のとんどを行っている場所もある。
今夜は、一昨年に続いてその地域のとんどにお邪魔した。
前回のことを覚えてもらっていたようで、地元の人との話も弾む。
お酒までごちそうになった。
ことの発端は、いつも実家から帰るときに車中から見ていた「夜とんど」が
一昨年はちょうど着火の直前だったので、写真を撮らせてほしいとお願いしたことから。
今年も撮影を快諾してくださった。
お菓子やお餅もいただいた。
とんどの餅を食べると、一年通して健康でいられると言われているので、とてもうれしい。
「来年も」と約束して別れた。
ちょっと気になったらこちらから飛び込んでみる。
それだけで、この地域との接点が生まれて、2年経っても覚えてもらえている。
迎えてくれる人たちは、とても優しい。
こんな見ず知らずのおっさんに対しても、地元民と同じように扱ってくれる。
ひとつ勇気を出して関わってみることで、新しい人間関係が生まれて、
先々もずっと続くかもしれない。
地域創生系のセミナーで「関係人口」という言葉をよく耳にするが、
関係人口って、物好きとお節介の融合なのだろうなと思う。
物事や人への好奇心を高めていくだけで、自分が生きる世界が今よりずっと楽しくなる。
そんなことを思った夜だった。
ぶるぼん企画室
代表 堀行丈治
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