マスク姿でボウリング

 

来年10月から導入が予定されているインボイス制度。

正しくは適格請求書等保存方式という。

簡単に言うと、消費税免税事業者に払った消費税は、仕入税額控除できない。

免税事業者の外注先に対して消費税を払うと、発注側は仕入れにかかる消費税を自己負担しなければならないのだ。

免税の外注先に消費税を払えば、その分だけ損をすることになる。

これのどこが問題なのか。

 

多くの企業は、免税事業者への発注であっても消費税を上乗せして払っているので

免税事業者は消費税を納付しないので10%分が丸々利益になる。

これが来年10月からできなくなる。(猶予期間はある)

フリーランスの事業者の多くが反対しているのは、恐らくこれが理由だと思う。

 

1989年に消費税導が導入された時、売上1000万円以下の事業者は消費税の納付が免除された。

小規模助業者に税務処理負担をかけないための措置だったと記憶している。

(つまり消費税をとらなくてもいいよと)

このルールが30年以上変わらずに続いたのだ。

その間にすっかり消費税は定着し、この数年を除いてはエンドユーザーへの表示価格は税込に統一。

課税非課税を問わず、消費税を含む商行為が当たり前になってしまった。

 

免税事業者は国、あるいは地方自治体に代わって消費税を徴収するが、納付はしない。

それが当たり前になってしまった。

売上額の10%といえば、700万の売り上げで70万円。

これは大きい。

インボイスに反対する気持ちは理解できるが、そもそもこれまでが異常だったと思う。

徴収した税金を懐に入れていたのだから。

 

いちばん悪いのは、免税の特例を30年以上放置していた財務省だろう。

もういっそ、全ての事業者に消費税納付義務を負わせればいいのではなかろうか。

免税事業者への税率を分けて仕入れ計算する事務負担の方が大きいと思う。

 

 

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代表 堀行丈治
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By ほりゆき

ぶるぼん企画室代表の堀行丈治(ほりゆきたけはる)です。取材、執筆、撮影、編集を生業としています。