テレビを見ない暮らしになって10年以上になる。
意識してテレビを遠ざけたわけではない。
いつの間にか視聴しなくなった。
理由はたぶん、仕事の邪魔になるからだろう。
昼間は取材に出かけているので、執筆や編集の仕事は夜にすることが多い。
原稿を書くとき、テレビの音声は邪魔になるので、音楽をかけている。
特にバラエティー番組のトークが耳障りだ。
CMもうるさく感じる。
テレビをつけないことが習慣化して、今では月間の視聴時間は一桁台の前半になった。
(車の運転中に、カーナビのテレビが流れている時間を含めると二桁になるが)
仕事中は音楽または無音環境だった。
昨秋ごろから、仕事中にラジオを聴くようになった。
ラジオもトーク番組がけっこう多いが、テレビの音声ほど気にならない。
(一部、苦手な番組もあるが)
40代までは、「ラジオは音楽を聴くためのメディア」という思いが強かった。
語りが中心の番組は避けていたので、ラジオを聴くことが少なかった。
加齢のせいなのか、最近はアナウンサーの落ち着いた口調が耳に心地よい。
無意識に聞いているが、ニュースや教養が耳に残ることもある。
放送内容に心を奪われて仕事が手につかないということもない。
マイペースで仕事をしている私のそばにいてくれるのがラジオだ。
テレビとは縁遠くなってしまったが、映像メディアに魅力を感じていないわけではない。
映像は視覚を拘束するので、見るときは相応の準備がいる。
時間を確保した上で、しっかりと「観る」。
BGM代わりにするのは難しいが、観れば文字や静止画、音声では感じられない現実感を得られる。
要はつき合い方だと思う。
音声は家族で、映像はお客様のようなものかもしれない。
広島のライター&カメラマン
ぶるぼん企画室
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