赤提灯

広島県のまん延防止等重点措置が2週間延長された。

前回の延長と違うのは、飲食店に時短営業を求めながらもコロナ対策を施した「認証店」では酒類の提供を認めていることだ。

新規感染者は減少傾向にはあるものの、依然として緊急事態宣言の時よりもはるかに多い。

先月まん延防止が延長された時は、感染者が増加していた。飲食店が時短営業や休業をして、酒類の提供もしなかったのに感染者が増えたのだ。

時短も酒類も、感染拡大との因果関係を立証できなかったのだと思うが、広島県は新たな対策を打ち出すことなく飲食店の営業規制だけを継続している。

果たして意味があったのか。検証しなければならないと思う。

学校や職場、通勤通学の公共交通での感染についても調査しないと、感染症は常に飲食店が悪いことになってしまうのではないだろうか。

個人的にはふだん飲酒をしないので、酒類を禁止しようが認めようが好きにしてくださいとしか言いようがない。

ただ仕事柄、飲食店取材が結構な頻度であるので、自粛要請などがあると思い通りに仕事が進まなくなる。

それはまだいいとして、困るのは20時で閉店してしまうこと。

夜8時前後に仕事が終わることが度々あるのだが、お腹が空いていてもすぐに食事ができない。

テイクアウトを利用しても、大抵は広島市内での仕事なので、東広島に帰るまでの小一時間は空腹に耐えなければいけない。

まん延防止て一番きついのがこれだ。

世の中には8時以降も仕事をしている人がたくさんいるはずだ。

社会を支えている労働者が、仕事を終えた後もなかなか食事にありつけないのは気の毒だ。

きっとまん延防止を判断する人たちは、みんな5時で仕事が終わる人なのだと思う。

世の中の勤労者の立場を少しでも理解していれば、8時閉店なんて発想は出てこないはずだ。

あと2週間、夕食難民のリスクを抱えて仕事をしなくてはならない。

 

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By ほりゆき

ぶるぼん企画室代表の堀行丈治(ほりゆきたけはる)です。取材、執筆、撮影、編集を生業としています。