アイキャッチは、今日の落日。 

 

中居正広とフジテレビの問題について及び腰だったマスメディアが、最近ようやく報道し始めた。

特に新聞は報道に消極的だったように思う。

地元紙は今日になってやっと、社説でフジテレビの批判をした。

フジの出方を伺って、他社と足並みを揃えて、しぶしぶ書いているのではないかと思うくらいに遅い。

この消極的な報道姿勢に気味悪さを感じていたところ、フランス紙『フィガロ』の日本語記事に出合った。

外圧がなければ動かない日本
「中居正広の性加害とフジテレビの傲慢」を世界はこう報じた

ああ、ずっと感じていた気味の悪さは、きっとこれなんだろうなと思うくらい納得した。

とりわけ

仏紙も驚きの「好奇心のなさ」

という見出しで始まる段の以下の文章が、マスコミの異常さを的確に表している。

「日本のメディアが常日頃、知名度がもっと低い人物の、そこまで深刻でない事柄の報道にも力を注ぐことがあるのを踏まえれば、この好奇心の欠如は驚くべきものだった。
日本のマスコミはその数日前、ランニング中のホンダのCEOに直撃取材を試み、日産との経営統合について真実を聞き出そうとしていた。その数週間には、国民民主党代表の玉木雄一郎がマスコミにつつき回され、カメラの前で不倫の事実を認め、『なぜあの女性に惹かれたのですか』といった類の質問に答えなければならなかった」

 

不倫(道義上の問題はあっても犯罪ではない)が発覚した議員は執拗に追いかけるが、性加害(犯罪)を行った芸能人には手心を加え、スルーを決め込む。世間があまりにも騒がしいと、やむなくアリバイ的に報道する。

テレビ局が関わっていたから消極的だったとしか思えない。

身内は責めない、不利益が生ずる可能性がある相手は叩かない。

彼らマスコミは、ジャニーズ問題の時から変わってないのだ。

性接待をしたのがフジテレビではなく一般企業だったら、

社長が辞任し関係者が処分されるまで、連日すさまじい報道をしただろう。

だが、この問題で気を吐いているのは文春だけだ。

日本のジャーナリズム精神は、もはや週刊誌にしか残っていないのかもしれない。

 

 

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By ほりゆき

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