今週のプレスネット広告より

 

地元のフリーペーパーを読んでいると、ある広告が目に止まった。

広告というより、発行者からのお知らせだ。

配布エリアを見直します、と。

それはいいのだが

SDGsの観点から・・・などと余計なことが書いてあるので墓穴を掘っている。

 

「1部もムダにしない」の思いは立派だ。

配布物がたまっているアパートに配布しません、というのも正しい。

 

だが、反響が低いエリアに配布しないというのは、SDGsとは関係ない。

ましてやこのフリーペーパーは「新聞」を自認しているのだから、

マスメディアの責務として、広告反響の有無に関わらず読者に届ければいいと思う。

読者ではなくスポンサーに向けての宣言なら、紙面にわざわざ載せなくてもよかった。

 

そして「配布効率の低い人口密度の低いエリア」も配布しないという。

SDGsは「誰一人取り残さない」ことを誓って、17の目標を掲げているのだから、

人が少ない地域に住んでいるからと切り捨てるのがSDGsの観点だとしたら、甚だ疑問だ。

 

正直に「費用対効果の観点から」「営業的観点から」と書くべきだった。

そもそもSDGsなんて、最初から欺瞞に満ちた商売道具、あるいは企業の免罪符でしかない。

(某市はずいぶんと力を入れて取り組んでいるようだが)

そういう意味では、こんな支離滅裂な使い方をしてくれると、嘘だと分かるのでいいことかもしれない。

 

「SDGs」「多様性」「こども」あたりの言葉を前面に押し出しているものは、8割方胡散臭い。

気をつけよう。

 

 

 

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By ほりゆき

ぶるぼん企画室代表の堀行丈治(ほりゆきたけはる)です。取材、執筆、撮影、編集を生業としています。