昨日と今日、午前中はライターとしてインタビュー、午後はカメラマンとして飲食店の料理撮影と、二足の草鞋デーだった。

写真撮影をしているときは、当たり前だが撮影に集中する。だが、取材相手の発言の中に撮影のヒントが隠れていることもあるので、準備しながら時々ライターとのやりとりを聞いている。その人がどんな思いで店を切り盛りしているか、料理を作っているかなどは興味深い。他店との違い、差別化の話は撮影する時にも役立つ。

撮影の前にインタビューを済ませる場合は同席することもあり、話が私のツボにはまると、ライターに申し訳ないと思いながら思わず横から質問をしてしまうこともある。

何年も取材を経験していると、横で会話を聞いているだけでもその人の人となりが感じられるようになる。

今日お会いしたのは居酒屋の店主だが、言葉遣いがとても丁寧で、柔らかい話し方をする人だった。話の内容は途切れ途切れにしか聞いていないが、店の歴史やお客さまとの関わり、料理の特徴や人気の理由などを、理路整然とお話しされていたように思う。

その話しぶりから、ひとかどの人物に違いないと思った。後でライターに聞くと、父の代から40年以上続く店だということだった。長らくお客さんに愛される理由は、店主の人柄なのだろう。

 

対面していなくても、電話の話し方だけで相手を喜ばせたり不快にさせたりすることがある。姿が目に見えない分、耳から入る情報が大きな力を持つということだ。自分の経験に置き換えても、苦情を入れようと電話したコールセンターの対応が良くて、お礼を言って電話を切ることがある。

話し方ひとつで交渉ごとの成否が変わる可能性があると思って、明日からの言葉遣いをもっと丁寧に、誰が聞いても心地よい話し方を心がけよう。

ある日の卓上花

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By ほりゆき

ぶるぼん企画室代表の堀行丈治(ほりゆきたけはる)です。取材、執筆、撮影、編集を生業としています。

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