昨日の朝、コザクラインコのねねが落鳥していた。うちに来ておよそ12年、毎朝うるさいくらいの声で鳴いていたのに、もう声を聞くことはできない。

夜の間に花や線香を用意して、亡骸の入った箱に、餌と小松菜、りんごを入れてあげた。

 

朝、家を出ると雪がちらついていた。埋葬場所の、実家の畑を目指して車を走らせた。20分も走ると、道路に積雪があった。山間部は雪の予報だ。さらに進むこと20分。実家の周りは白い世界だった。

今日初めて車が通る道。手前の左に畑がある。

畑の一番奥に、歴代のペットたちの墓がある。犬も猫も鳥も……

鳥はみんな、ボタンインコのブルボンの周りで眠っている。ねねは、ブルボンの斜め後ろに居場所を作った。

水は全て凍結している。線香を多めに焚いて、手を合わせた。

 

午後、打ち合わせを終えた後、ミニコミ紙のネタ探しで可部の街を歩いた。

真冬の寒さの中でも、通りには住人が手入れした花が咲いている。

シクラメン、バンジー、ビオラ、椿、蝋梅……。見たことがない花もある。

冬は花が咲かないと勝手に思っていたけれど、咲かせようと思えば咲くものなのだ。

冷えた心が温まる。

いい一日だ。

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By ほりゆき

ぶるぼん企画室代表の堀行丈治(ほりゆきたけはる)です。取材、執筆、撮影、編集を生業としています。

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