横山雄二さんの小説『アナウンサー辞めます』。おっさん世代の心に響く作品。

 

気になった本は買う主義だが、

買ったからといってすぐには読まない。

「いつでも読める」という安心感もあってか、最初の方だけ少し読んだら、あとは放置してしまう。

買う瞬間の「読みたい」という気持ちが、本が届く頃には半減しているせいもある。

 

こんなことを繰り返しているうちに、狭い本棚にあふれるくらいにストックが溜まってきた。

よし、一冊ずつ解消しよう。

というわけで、今日から空き時間にスマホを触るのをやめて本を読むことにする。

 

1冊目は、「面白いから」と友人が事務所に置いて行った『アナウンサー辞めます』(横山雄二)

中国放送アナウンサーの横山雄二さんの作品だ。

 

横山さんは「ラジオの人」という印象が強い(私が若い頃はテレビの深夜番組『KENJIN』にも出ていたが)。

さすが、ものごとを言葉だけで伝えることを生業としている人の文章は面白い。

作品中の会話にも、心に刺さる言葉がたくさん出てくる。

言葉とは、こんなにも熱いものだったのかと感嘆する。

 

登場人物のキャラクター設計も上手い。

台詞の端々にも性格がにじみ出ている。

放送局の中のことなど分からなくても、想像の中で彼らが動いている絵が見える。

広島を舞台にした、カープ球団にまつわるストーリーだが、

広島人やカープファンならずとも楽しめる、エンターテインメント小説だ。

 

横山さん自身の生き方、信条を、主人公に反映させているのだろうと勝手に想像している。

最後までドラマチックな展開が続くので、飽きることなく読み進められる。

 

ただ一点、終盤の出来事は都合が良すぎだしベタすぎる。

結末近くなって偶発的な出来事やアクシデントが発生すると、共感しづらくなる。

その点を除いては、とても面白い小説だった。

 

 

ぶるぼん企画室
代表 堀行丈治
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By ほりゆき

ぶるぼん企画室代表の堀行丈治(ほりゆきたけはる)です。取材、執筆、撮影、編集を生業としています。

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