iPhone12が1円で買えるのだそうだ。
契約時に特定のキャリアとの回線契約を結んで、2年後の返却または買取が前提だと。
車でいえば残価設定ローンのローン部分を、購入時に一括で1円(笑)で買うらしい。
2年後に確定している残価を払えば残価+1円で購入できるということか。
契約するスマホ回線は、翌日以降いつでも他社に乗り換えできるという。
販売する側にメリットはあるのだろうか。
どう考えても利益を出せるとは思えない。
iPhone12をアップル公式で買うと8万6800円だ。
差額は誰が負担するのだろう。
スマホが登場する以前、携帯電話会社の新規獲得争奪戦が激しかった頃、
「家族で乗り換えて54万円キャッシュバック」という過激な店頭POPを見たことがある。
当時は2年、3年の縛りがあったことや、今より月額利用料が高かったこともあり、
大幅な値引きや特典が理解できなくもなかった。
しかし今は、期間の縛りや機種代分割を含めた契約ができない。
過度な値引きはないだろうと思っていた。
機種本体の価値と、キャリアのサービスで競争する時代になったのだと。
ところがそうではなかった。
相変わらずの値引き合戦だ。
いつも思うことは、「長期利用者の資源を食い潰して新規開拓に走る」ことの滑稽さ。
値引き分をその契約者から回収できる保証がなくなったので、
補填するとしたら既存の経営資源、現在の顧客の利用料からだろう。
長期利用者が損をしているとも思わないが、新規契約者のメリットが大きい時代が再びやってきた。
MNPで電話番号を変えることなくキャリア変更できるので、気軽に乗り換えができる。
10万超えのiPoneなんてもう買えないと思っていたが、格安で手に入るのだ。
私は買わないけど。
広島のライター&カメラマン
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