原油価格が上昇を続けている。
ガソリンも相変わらず高い。
日常の移動手段として車を使う私たちにとっては頭の痛い話だが、
運送会社にとっては既に死活問題になっている。
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文面に、彼らの苦悩が滲み出ている。
長期のデフレとインターネットによる流通革命で、もっとも影響を受けた業種は運送業界ではないだろうか。
Amazonの登場には衝撃を受けた。
書物であればどんな物でも送料無料。
プライム会員になると、送料無料な上に配送も早い。
インターネット通販の多くが追随した。
買う側の我々が「送料無料」に慣れてしまった。
実際は送料が発生しているので、「送料無料」と書くべきではない。
正しくは「送料当社(当店)負担」だったのだ。
当社負担と書くか、無料と書くかで、買い手の感覚は異なるだろう。
私たちは無意識のうちに、送料が0円だと思い込んではいまいか。
この感覚が、運送会社が取引している荷主と同じだとは思わないが、
荷主も送料に対する意識が古いまま(固定価格)になっているのではないだろうか。
原材料が高騰すれば、価格転嫁するもの。
実際に年明けから、食品を中心にさまざまな物が値上げを発表している。
原材料、人件費などの高騰を理由に値上げする荷主は、運送会社の値上げを受け入れるべきだろう。
私たちも「送料無料」へのこだわりを捨て去る時なのだと思う。
世の中に、無料の仕事はない。
然るべき対価を払ってこそ、経済が周り、皆が豊かになるのだと思う。
広島のライター&カメラマン
ぶるぼん企画室
代表 堀行丈治