友人に誘われて、安芸津の福寿院に行き、写経をした。
筆の扱いに慣れていないので、思うようには書けない。
字が潰れたり割れたりして、とても読めるような代物ではなかった。
般若心経を一時間少々で書き終え、最後に「為」か「願」を書く。
為は故人や先祖の名を
願は自分の夢や目標を書くのだという。
父の名を書いておこうと思った。
一昨年の秋にこの世を去ってから、何も特別なことをしていない。
人生で初めての写経なので、先祖になったばかりの父に捧げよう。
父の俗名を書き、今日の日付を入れる時に気がついた。
父は、生きていれば今日が86歳の誕生日だった。
不思議な巡り合わせだ。
天国の父に「誕生日おめでとう」と言ったらおかしいかな?
朝も夜も雪が降った。
寒さも彼岸までという。
これがこの冬最後の寒波になるのだろう。