ここ半月ほど、仕事以外で写真を撮っていなかった。
クラブの例会にも持参する写真がない。
ある写真家が「一日一枚」と言ったが、それはかなり意識しないと、いや意識していても難しいことだと思う。
人の作品を見れば、日常の中にたくさんのシャッターチャンスがあると分かる。
だが自分がカメラを構えた時に見えているものが果たしてそうなのか。
師匠は「何に心ひかれたのか」を撮れと言う。「その瞬間にしか撮れないものがある」とも言う。
昨日と今日は、その実践をしようと、意識して撮った。
だが意識すればするほど、チャンスが見えなくなる気がする。
気がつけば、作例のような写真を撮ろうとしていたり、自分の視点と言いながらも誰かの模倣をしていたりする。
その度に我に返るのだが、さて自分らしさはどこに見出せばいいのか。
撮った数だけ感性が磨かれると思うが、闇雲に撮るだけでは意味がない（と思い込んでしまっている）。
商業写真であれば、需要に合わせて撮ればいい。
作品は、そうはいかない。
自分の需要がどこにあるのか。
小説も写真も、いま迷走している。
「何でもいいから書いてみる、撮ってみる」
という繰り返しの中に、次の一手が見えてくる。
と信じるしかない。
