憲法記念日の今日、読売新聞の世論調査結果を見た。
ウェブ記事の見出しは
とある。
中国新聞の「急ぐ必要 33%止まり」と比較すると面白い。
昨日の共同通信のように「急ぐ必要があるか」と尋ねた場合は33%であっても
読売のように「憲法を改正した方がよいか」と尋ねれば、6割以上が賛成している。
共同通信の調査解答で「急ぐ必要はない」と回答した65%の中にも
改憲そのものには賛成する人が一定数いるだろう。
岸田総理の決意をダシに「急ぐ」の言葉を入れて調査したのだろうけど、
質問によって答えは変わる。
さらに、その結果について新聞社が付ける見出しで読者が受ける印象まで変わる。
読売は、9条2項に改正の必要がある(53%)を
過去最多となり「ない」の43%を上回った。
と記述している。
いっぽうの中国新聞は、9条改正の必要性は
「ある」51%、「ない」46%と賛否が拮抗した。
と、「ある」が過半数だったという客観的な事実は捨てて「拮抗」としている。
「ない」が過半数になっていても「拮抗」と書いただろうか?
読者の私たちは、見出しはもちろんのこと、記事の書き方にも注意が必要だ。
このことについては4月17日に書いた“「情報災害」の発信者にならないために”
で「正しさ」の商人(林智裕)から引用した、
が参考になると思う。
これから新聞を読むときは、正しいか正しくないかよりも(正しさは主観で変わる)、
記事が客観的かどうかを気にしながら読みたい。