午後から、東広島市議会の市民経済委員会を傍聴した。
議題は東広島市の都市交通計画を中心としたまちづくり事業についてと、
瀬野川水系の有機フッ素化合物汚染の問題。
前半の都市交通のやりとりを聞いた。
前年度に行われた、自動運転・縦列走行バスの実証実験報告に続いて、
都市交通計画の説明があった。
そこで「ラストワンマイル」という言葉が出てきた。
なんとなく主要交通機関から枝分かれした近隣交通のようなものだと受け止めたが、本当の意味は知らない。
調べてみると、物流用語で「最終拠点からエンドユーザーへの物流」、通信業界で「局施設と家庭を結ぶ回線」
とある。
地域交通においては、タクシーや乗合タクシーのことを指すようだ(国交省)。
なら「タクシー」と書いてくれればいいものを、なぜか耳慣れない言葉に置き換える。
そしてこの交通計画に書かれている文言も難しい
見出しには「小さな拠点のモビリティハブ化」。
モビリティハブとは何ぞやと思って資料を読み進めると、イメージイラストが挿入されていて、キャプションに
「様々な交通モードの接続・乗り換え拠点(モビリティハブ)」
とある。
乗り換え拠点のほうが市民に伝わると思うが、なぜかモビリティハブと言い換える謎。
その「小さな拠点のモビリティハブ化」の説明は
地域内に分散する生活サービス機能をラストワンマイルの移動を担う移動手段で繋ぐため、生活利便施設や地域センター等が集積し、拠点維持に向けた地域住民等によるコミュニティ形成が図られている小さな拠点において、生活利便施設等が有する機能や滞在空間を活かし、多様な移動手段を地域が繋がるモビリティハブ化の取組を進めます。
なんとこれ、1文だ。読むだけで息切れしそうなほど長い上に、意味がわからない。
ラストワンマイルやモビリティハブの分かりにくさどころではない。
市の職員や市議はこういった文書に慣れているのかもしれないが、一般の市民には理解できないだろう。
こういった冗長な文章が多い上に、随所にカタカナことばが使われていいる。
ウェルビーイング、ポジティブピース、タウンアンドガウン、スマートシティ、サーキュラーエコノミー・・・
つくづく、東広島市はカタカナことばが好きなのだと思う。
だけどいきなり目にして、どれほどの市民が理解してくれるだろうか。
東広島市には「やさしい未来都市」という日本語のキャチフレーズもある。
使うことばも、もっと市民にやさしく(易しく)ていいんじゃないかな。