儚い

午後からボランティアの撮影スタッフとして活動。

高齢者というよりその手前の、いわゆるシニア世代の人たちを撮影した。

年齢を重ねると、重ねただけの魅力が滲み出る。

若いモデルさんにはない、温かみや深みのようなものが感じられる。

モノクロ写真が良く似合うと思う。

今日は全てモノクロで撮った。

撮影の後、写真の師を囲んでコーヒータイム。

話題になったのは、撮影者の指向について。

10人いれば10通りの撮りたいものがある。

既視感のある写真を撮りたがる人も多い。

決定的瞬間をカメラに収めようとする人もいる。

それは今までなら相応の価値を持っていたが、

最近のカメラは「プリ連写」という機能を備えているものがある。

シャッター半押しの状態で連写が始まっているのだという。

手動でシャッターを切る1秒くらい前まで遡って撮影データが呼び出せると。

「そんな馬鹿な」と思うような話だが、

すでに実装している機種は多い。

そうなると、「撮り逃し」というケースが激減するだろう。

決定的瞬間が生まれやすくなるというか、カメラが逃さなくなる。

本人の意識外のところで押さえてくれるのだから

スポーツの撮影にはいいのかもしれない。

プリ連写が普及すると、決定的瞬間の写真の数は飛躍的に増えてきて

きっと珍しいものではなくなってくるだろう。

という話で盛り上がった。

私は珍しさよりも日常のちいさなシーンが好きなので、あまり影響はないのだが

プリ連写が写真のトレンドに影響を与えるかもしれないので、

そこだけは興味を持って見ている。

 

 

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By ほりゆき

ぶるぼん企画室代表の堀行丈治(ほりゆきたけはる)です。取材、執筆、撮影、編集を生業としています。

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