風評被害を広めるのはマスコミ

 

福島原発処理水の海洋放出について、IAEA(国際原子力機関)は

「国際安全基準に合致する」との報告書を政府に提出した。

処理水に含まれる放射性物質の濃度は、他国の原発で放出される処理水よりも低いことがすでに分かっている。

IAEAの報告は当然といえば当然だし、これを受けて海洋放出を進めるのはまったく問題ないだろう。

反対を唱える人もいるが、感情論ばかりで科学的根拠がないものばかりだ。

 

今日の新聞紙面に、福島の漁業者のことが書かれている。

最も懸念するのは風評被害だ。とある。

そう、風評被害なのだ。

事実と異なる噂が一人歩きして「福島の海産物は危険だ」という悪評が立つ。

震災直後も野菜や米など農産物で風評被害があった。

事実ではない悪評で被害が生まれるのなら、その悪評を打ち消すべく正しい情報を広めなければならない。

それができるのはマスメディアだ。

「風評被害を懸念」と書く前に、正しい情報を伝える努力をしてほしい。

中途半端に、政府批判に都合のいい材料だけ探して騒ぎ立てるのではなく、

漁業者や農家を含めた福島の生産者に風評被害が起こらないよう、正確に報道することが大切だと思う。

でもなぜか、新聞記事からはそのようなマ報道機関としての矜持が感じられない。

むしろ、風評被害が起こることを待っているのではないかと思うくらいだ。

とても残念だ。

 

 

 

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By ほりゆき

ぶるぼん企画室代表の堀行丈治(ほりゆきたけはる)です。取材、執筆、撮影、編集を生業としています。