燃え上がる炎

 

令和5年度松江文学学校の第3回を受講した。

今日の批評作品のひとつが、私の小説「フルスイング」。

タイトルからも連想できるとおり、野球を題材にした原稿用紙3枚分の物語だ。

高校野球の夏の地方予選を舞台にした。

野球場の雰囲気を描写する中で、応援席から流れる曲を「燃える闘魂」にした。

アントニオ猪木の入場テーマで、実際に高校野球の放送でもよく耳にする楽曲だ。

題名の「燃える闘魂」は猪木の代名詞。

これだけでじゅうぶん伝わるだろう、と思っていた。

そう思っていたのは自分だけだった。

 

先生は「広島カープの応援歌か何かでしょうか?」

同席していた知人も「知らない」「分からない」と言う。

 

そうか、もう猪木を知っている人は多くないのか。

 

私が中学生、高校生の頃、猪木は男子のヒーローだった。

野球やバレーボールの選手も人気はあったが、男らしさと格好良さ、強さを兼ね備えた猪木は別格だったと思う。

「猪木ボンバイエ」の掛け声で始まる入場テーマ「燃える闘魂」は誰でも知っている曲だった。

高校吹奏楽部の応援ソングとしても定着して、今でも野球場やサッカースタジアムなどで演奏されている。

だがそれは、聞けば分かるかもしれないが、題名だけで分かる人は少ないのだ。

この曲が流れても、猪木を連想しない時代が、もうそこまで来ている。

いや、もしかして「猪木ボンバイエ」といえばわかってもらえたのか……?

 

 

 

ワンストップで取材チーム(ライター&カメラマン)を手配できます

ぶるぼん企画室は広島県東広島市を拠点に活動する編集プロダクションです。

広島で取材スタッフを探すなら
ぶるぼん企画室
代表 堀行丈治
東広島市八本松南5-6-12コウセイビル202
TEL.082-401-1072 FAX.082-553-0556

By ほりゆき

ぶるぼん企画室代表の堀行丈治(ほりゆきたけはる)です。取材、執筆、撮影、編集を生業としています。