今年もまた、茶室にこの軸が掛けられた。
歳月人を待たず
生きてきた年数よりも残りの人生のほうが短くなると、この言葉の重みを感じる。
時は待ってくれない。
刻々と流れてゆく。
死ぬ時に後悔しても遅いのだ。
今できることは、ためらいなくやっていこうと、思いを強くした。
花は椿と雪柳。
ユキヤナギ、である。
最初は赤く染まった葉に目を奪われたが、よく見ると小さな白い花が二輪。
さりげなく茶花の役を務めている。
春には白い花が文字通り柳のように枝垂れて咲く。
初冬のいま、紅葉に混じって花を咲かせることがある。
紅葉と花の取り合わせは、春には決して見ることができない。
侘しくて儚くて、そして美しい。
咲く時季が違っていてもいい。
みんなと同じでなくてもいい。
いつだって開花のチャンスはあるんだ。
茶道はいろいろな気づきを与えてくれる。
ぶるぼん企画室
代表 堀行丈治
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