クリスマスのプレゼントの買い出しに行った。自分の家族への物ではなく、ボランティア活動で出会う、まだ見ぬ人たちへの小さな贈り物だ。

人数分のプレゼントを、予算と天秤にかけながら探し歩いた。ショッピングセンターを3軒はしごして、なんとか数が揃った。

数百円の買い物でも、悩み始めるときりがない。選択肢は限られていて、それほど迷う余地はないはずなのに、あれこれと想像がはたらいてしまうのだ。

「受け取った人は、喜んでくれるかな」

「好みの色じゃなかったらどうしようか」

自分以外の人のために何かをしているときは、心が躍っている。顔が見えない相手であっても。

ラッピングの赤い袋にもときめきを感じる。

「少しお時間がかかるかもしれませんが…」

ええ、どうぞ。今夜の私はとてもいい人。待たされても平気だ。

滅多に行かなくなった書店で時間をつぶし、頃合いを見計らって、ラッピングされたプレゼントを受け取りに行った。

無料だって? レジ袋は有料なのに?

なんだか得した気分だ。クリスマスは特別なのかな。

段ボール箱いっぱいの喜びが、うまく届けられますように。

ぶるぼん企画室は広島県東広島市を拠点に活動する編集プロダクションです。

ぶるぼん企画室
代表 堀行丈治
東広島市八本松南5-6-12コウセイビル202
TEL.082-401-1072 FAX.082-553-0556

By ほりゆき

ぶるぼん企画室代表の堀行丈治(ほりゆきたけはる)です。取材、執筆、撮影、編集を生業としています。

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *