というわけで、パナソニックの前身・ナショナルの製品を今でも使っている。
PE-480SG
飲食店の取材では、自然光で撮らないときは99%これを使っている。
多くの商業カメラマンが、コメットに代表されるモノブロックストロボを使っているのを見かける。
私も、料理写真を撮るにはコメットが必須だと思い込んでいた。
だが、料理写真の撮影を学ばせてもらった先生は、PE-480SGを使っていた。
にも関わらず私は先生に、「機材はコメットとアンブレラがあればいいですかね?」と尋ねた。
「あなたは何を見てきたんだ? 私がいつコメットなんか使った?」
当たり前だが、このような返事だった。
私は先生に、大変失礼なことをした。
学ぼうとする気はあったものの、本気で習得しようという熱意が足りなかったのだと思う。
すぐに反省して、先生と同じ機材を買い揃えた。
ストロボはすでに生産中止だったので、ネットオークションを探した。
ACアダプターとセットで、壊れた時の予備も含めて複数手に入れた。
人工的な光を使って写真を撮るのは楽しいけれど難しかった。
何百件という経験を積んだ今でも悩むことがある。
すべてが終わった後で、「こうすればよかった」と気づくこともある。
写真には、及第点はあっても、満点はないのかもしれない。
「もっときれいに撮りたい」
明日も、今日以上の撮影をするために、ナショナルストロボを焚く。
広島のライター&カメラマン
ぶるぼん企画室
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