2月が後半に差し掛かって、やっと音田昌子さんのエッセイ「心に残ることば」を読んだ。
今月は「人生は限りあるもの、いまを大切に」と題して
今を無駄にしないで人生を生きるこつについて書いてある。
今日の表題『もしも一年後、この世にいないとしたら。』はエッセイの中で紹介されている本の題名だ。
著者は精神科医の清水研さん。がん患者4000人以上と対話してきた人だという。
紹介されている一節が
「死を見つめることは、どう生きるかを見つめることだと気づきました」というのは多くの患者さんがおっしゃる言葉ですが、有限を意識することは、「大切な今を無駄にしないで生きよう」という心構えにつながり、人生を豊かにします」
この文を読んで真っ先に思い出したのが、知覧の特攻隊記念館で南方の海に散っていった若者たちのことだ。
いつ出撃の命令が下るかわからないる特攻隊員。
彼らには死ぬ覚悟とともに、今を生き切る覚悟も持っていたのだと、残された写真や手紙から感じ取った。
覚悟を持って生きるということは、どれほど尊いことだろうかとその時思った。
あれから数年が経ち、知覧で感じた「覚悟」が、消え掛かっていた。
このエッセイを読んで、今日からまた思いを新たにしたい。
私に残されている時間も有限だ。