Kindleのおかげで、入浴中にいろいろな本を読む。
複数の本を同時進行で、数ページあるいは十数ページごとにローテーションしながら読み進めている。
その中の一冊、『写真を紡ぐキーワード123ーー写真史から学ぶ撮影表現』が面白い。
もちろん他にも面白い本があるが、この本の場合は「興味深い」面白さを指す。
この本の中で都市写真の端緒といわれるウジェーヌ・アジェ(1857-1927)のことが書かれており
その一文を紹介する。
写真は常に未来の誰かが見るものであり、写された光景は全て遺物として描かれるということを強く意識させられる。
写真展のために高屋町白市を撮影していたとき、同じことを感じた。
撮影した瞬間から、写真の中の被写体は過去のものになってしまう。
瞬間を切り取るのが写真だが、切り取った瞬間はすでに過去であり、写真に撮ることで遺っていく。
この感覚をまとめたものが写真展「わたしのしらいち〜遺った時間〜」だ。