小説を書いていて常々思うのが、キャラクターが立っていないということ。
それはずいぶん前から自覚している。
小池一夫さんがご存命の頃、氏の主宰する「キャラクターマン講座」を受けようかと真剣に考えていた。
受講のためだけに毎月東京に行くのは、当時の私にはあまりにハードルが高くて諦めた。
3ヶ月前に、小池さんの著書『キャラクター創造論』を読んで小説を書いた。
『キャラクター創造論』は漫画家を目指す人のために書かれた本だが、小説にもあてはまる。
キャラクターの書き分けは、これまでよりはできていたかと思うが、ライバル役の人物の描写が甘かった。
主人公の人となりは細かに設定して、文中で描写できても、脇役の扱いが難しい。
来春には次回作を書き上げなければならないのだが、書く以上はレベルアップしたい。
そう思っていたときに知ったのが『荒木飛呂彦の新・漫画術 悪役の作り方』だ。
一見した瞬間に「使える」と直感した。
ジョジョシリーズの登場人物は、悪役に限らずみんな魅力的だ。
そのエッセンスを吸収できれば、小説を書く上でもきっと役に立つだろう。
次にどんな作品を書くかは決まっていないが、
読み終えた時に「書きたい」と思えるキャラクターが湧いてくるかもしれない。