ドキュメンタリー映画『R21 別名 連帯の復元』を観た。
パレスチナで撮影された数多くの映画が、東京に残っているという。
なぜ東京なのかというと、安保闘争から生まれた新左翼運動の影響のようだ。
当時は武力闘争で共産主義革命を起こそうという思想に染まった若者が多かった。
彼らは「赤軍派」を名乗り、各地で過激な活動を行っている。
というくらいのことは、ぼんやりと認識しているが、詳しくは知らなかった。
「赤軍」と一口に言っても、
あさま山荘事件を起こしたのは連合赤軍で
テルアビブ空港乱射事件は日本赤軍。
では、よど号ハイジャック事件は?
これは共産主義同盟赤軍派。連合赤軍や日本赤軍の母体となった組織だ。
今日の今日まで、全部同じ「赤軍」という団体だと思っていた。
日本の政治思想やテロ活動について、私たちは学ぶ機会がなかった。
調べればわかるが、調べようとしなければ永遠にわからない。
桐島聡が名乗り出た時、「指名手配のポスターの男」ということはわかっても
彼が何をしでかしたのかはよくわかっていなかった。
彼が活動していた東アジア反日武装戦線という組織のことも知らない。
名前からしてきな臭いが、その実態や、他の団体との関係性についてはわからない。
振り返ってみると、学校教育では戦後史、現代史についてはほとんど学ばない。
私が10代の頃は、明治維新以降はせいぜいポツダム宣言あたりまでだった。
今はどうなのだろう。
日本には、武力で革命を起こそうとしていた勢力があって
かつてどのような事件を起こしたか、そして今もどこかに潜んでいる
という事実は、知っておかなければならないと思う。