昨今よく耳にする「広島が3年連続で人口流出ワースト県」の話題。
今日は某テレビ局が、その原因と対策を特集していた。
地元就職支援者の一人が
「やりたい仕事を選ぶか、広島で働くことを選ぶかの二択」という主旨の発言をしていた。
つまり、若者が就きたい仕事が広島にはないので、大都市に出て行くと。
いやいやそうじゃないだろう、と思わずつぶやいた。
では東京に出て行った若者は、就きたい職業に就いているのか?
希望の職種や業界で働いている人はほんの一握りで、
他は広島でもできる仕事に就いているのではないだろうか。
そもそも大都市でないとできない仕事と何か?
番組ではIT産業を例に挙げていたが、IT業界こそリモートワークが進んでいて
通信環境さえあれば、どこにいてもできる仕事になっていないか?
個人的に思うことだが・・・
広島から若者が出て行く理由は「大都市が遠い」からではないだろうか。
もっと平たくいえば「遊ぶ場所が少ない」こと。
地方都市のほとんどが同じ事情だろうけど、なまじ人口が多い分、流出も多い。
そして、他県と比較して東京へのアクセスが悪い。
新幹線でだいたい4時間。
飛行機のフライトは75分だが、空港へのアクセス時間や搭乗前の時間も加えると
東京や品川までの所要時間は新幹線と大差なく、便数は少ない。
陸路、空路どちらにもメリットがないという、ユニークな場所にある。
週末に遊び感覚で東京に行くわけにはいかないのだ。
都会の空気を吸いたい若者は、広島を出るしかない。
これを食い止めるには、価値観を変える必要があるのではないかと思う。
しかし、テレビを見れば常に東京を基準にした番組ばかり。
先日の積雪で大騒ぎしていたように、時事や社会、グルメ番組など、ほとんどが東京発の情報だ。
私たちは知らないうちに、テレビに東京暮らしを刷り込まれている。
出て行くなと言う方が無理なのだ。
ただ、テレビを見る若者が激減しているようなので、そろそろこの流れが変わるのではないかとも思う。
その頃には、若者の絶対数が今よりもっと少なくなっているだろうけど。
[…] 先日も書いた通り、若者は「やりたい仕事がない」と言う。 […]