電柱&電線

 

今朝、新聞を読んでいて見慣れない言葉に出合った。

非正規滞在者

 

記事の内容は、入管難民法の改正案に反対する文化人を紹介するものだった。

出入国管理庁のホームページで「非正規滞在者」という言葉を検索すると3件が該当するが

外国人支援団体や外国人を支援する弁護士たちの言い分を載せている資料の中にあるだけだ。

言葉としては不法入国が適切だし、一般の読者にもわかりやすいはずだ。

新聞記事でも「非正規滞在者」などという言葉は使ってこなかった。

使い始めたのは、中国新聞では今年の4月23日から。

記事検索でこれより古い「非正規滞在者」は出てこない。

(注:これ以前にウェブ記事化されていないものがあるかもしれない)

 

不法滞在と非正規滞在

同じことを指していても、受け止め方が変わっている。

「非正規」と書くと、非正規雇用のイメージがあるので、

搾取されている、不当な扱いを受けている、弱者

と受け止めてしまいそうだが、

不法滞在者以外の何者でもない。

正式な手続きを踏まず日本に居座っている外国人のことだ。

それを「不法」から「非正規」に言い換える。

なんと姑息で欺瞞に満ちた記事だろうか。

読者が声を上げなければ、いつの間にか「非正規滞在者」という謎の言葉が一人歩きしてしまう。

本当に危険なことだと思う。

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By ほりゆき

ぶるぼん企画室代表の堀行丈治(ほりゆきたけはる)です。取材、執筆、撮影、編集を生業としています。

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