大会にはボランティアがつきもの

 

今日はとても残念なことが二度もあった。

一つは、庄原文芸大賞の表彰式での出来事。

「佳作」とだけ聞いていたのに、作品集の選者講評には私の作品がない。

なぜかその後に、主催者の手で長々と作品のあらすじが書かれていた。

表彰式で選者は、私以外の入賞作品の講評を述べた。

選者によって選ばれたものだと信じていたので、大きなショックだった。

選者は私の作品を評価していないのに、私がここにいるのはなぜなのか。

その場から消え去りたいほど恥ずかしい思いだった。

人生最大の屈辱。

なぜ私をこの場に呼んだのかと、主催者に対する不信感が芽生えてきた。

 

授賞式が終わってもモヤモヤするので、仕事先に向かう道中で担当者に電話したが、留守電だった。

折り返しの電話があったのはおよそ4時間後のこと。

選定理由を尋ねると、選者ではなく部会が佳作に選んだと言う。

そうであれば、入賞者にその旨を伝えるべきではないかと質すと、

「事情があって伝えられなかった」という。

その「伝えられない事情」とは何なのか、説明を求めたが、それについては答えない。

選者以外が入賞作を選んだのであれば、入賞者にはっきりと伝えるべきではないかと進言した。

担当者は「なぜそんなことをする必要があるのだ」「入賞したのだからいいじゃないか」と居直り始めた。

挙句に喧嘩口調で「何が言いたいんじゃ」と凄み始めた。

私は「ただ経緯を説明してほしいだけだ」と伝えたが、「もう説明した」の一点張だ。

そしてついに

「ボランティアでこんな1円にもならんことをやらされて、文句まで言われて迷惑している」と言う。

これには呆れた。

文化協会の事務局長が、「ボランティアで、したくないことをやらされている」と思っているのだ。

これでは文化・文芸が育つわけがない。

そもそもボランティアとは、自ら進んですることではないのか。

言うに事欠いて、タダ働きの意味でボランティアと言い放ち、

自身の文化協会での仕事もタダ働きと思っているわけだ。

 

こんな人たちが運営する文芸大賞には、もう関わりたくない。

入賞も賞金も辞退し、月曜に返送することにした。

 

本当に悲しい出来事だった。

 

 

広島のライター&カメラマン
ぶるぼん企画室
代表 堀行丈治
東広島市八本松南5-6-12コウセイビル202
TEL.082-401-1072 FAX.082-553-0556

 

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By ほりゆき

ぶるぼん企画室代表の堀行丈治(ほりゆきたけはる)です。取材、執筆、撮影、編集を生業としています。