西と東の表示、何のためにあるのか

 

日本酒の仕込みシーズン真っ最中の今日

酒造会社の酒造り体験を取材した。

酒の醸造プロセスは非常にデリケートなものらしいが

最近は日本酒好きな人のために、体験プログラムを用意する会社が見られるようになった。

参加者が生酛造りの酛摺りという工程を体験した後、酒蔵全体の見学があった。

撮影しながら気になったのが、壁に掛けられた「西」「東」の文字。

杜氏に理由を尋ねると、明快な答えが返ってきた。

「右、左じゃ分からんでしょう」

たしかに作業中の指示で「もう少し右」と言われても、

自分の右なのか、相手の右なのか判断に迷う。

東西南北はだれがどこにいても変わらないので

位置や方向を示す上では極めて客観的な表現になる。

誰が聞いても間違えることがないよう、小さな工夫がされているのだと感心した。

自分は人に何かを伝えようとするとき、主観的な形容になっていないか。

これからはもっと気にしてみよう。

 

 

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By ほりゆき

ぶるぼん企画室代表の堀行丈治(ほりゆきたけはる)です。取材、執筆、撮影、編集を生業としています。

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