取材に行く途中で、芸備線の志和口駅に立ち寄った。
“猫駅長”として親しまれた「りょうま」の記念館が今日オープンする。
10時の開館を前に、関係者が慌ただしく準備していた。
来場者には記念品が用意されていると聞いた。
ただし、もらえるのは芸備線に乗って来た人だけと、なかなかハードルが高い。
午前9時台の列車は三次方面行きが2本、広島方面行きが0本。10時台は各1本。
気軽に使えるようなダイヤではないのだ。
利用者が少なく採算が合わないために減便され、不便になってさらに利用者が減る。
その繰り返しで、地方の鉄道もバス路線も衰退している。
だがJRが「廃線を検討」とでも言おうものなら、地域住民や行政団体、マスメディアも猛反対する。
日頃その路線を利用していないのに、廃止は許さないという理屈が理解できない。
公共交通の役割はあるが、高コストの鉄道からバスに切り替えるという手段は許容されるべきだと思う。
反対する人たちは、自分が鉄道会社の経営者だったらどうするのだろう。
莫大な赤字は、企業経営に影響している。
人口減少が進む地域の公共交通には、感情論を排除した変革が必要だと思う。
広島のライター&カメラマン
ぶるぼん企画室
代表 堀行丈治
東広島市八本松南5-6-12コウセイビル202
TEL.082-401-1072 FAX.082-553-0556