2日連続で山に登り少々疲れていたことと、天気が今ひとつだったこともあり
予定していた羅臼岳登山を翌日に延期した。
女満別の道の駅で一夜を過ごし、いざ朝食へ。
といっても、周辺にはモーニングを提供する喫茶店などない。
またもGoogleのお世話になる。
道の駅から近いところに、ベーカリーがあった。
けっこう早い時間から営業している。
店主さんは気さくで、パンの値段は財布に優しい。
お腹を落ち着かせて、網走監獄へ向かう。
小雨がぱらついていたが、開館時間の前には入場券売り場に行列ができていた。
予備知識はあまりなく、重罪人が収容されていたというイメージと
『ゴールデンカムイ』の世界観ぐらい。
そんな私の期待を遥かに超える博物館だった。
まず北海道開拓の歴史。
学校で習ったのは屯田兵が開拓したという話だったが
それより前に、囚人たちが主要道路を開削したのが始まりだった。
ロシアの南下を警戒しての北部防衛の意味が大きかったとのことだ。
「重罪人だから危険な仕事をさせときゃええだろ」の精神で、伊藤博文らが進めたという説明があった。
展示品や再現映像などがすごい。
まさか囚人に同情するようなことになるとは思わなかった。
彼らが日本の歴史にとってとても重要な役割を担っていたのだということを、このとき初めて知った。
開削の他にも、冬は網走の駅前の通りを除雪して、住民に感謝されていたという。
刑務所に対してネガティブな思いはもちろんあるけど、罪を償って更生しようする人もいる。
舎房や教誨堂など金カムゆかりの施設も楽しいけど、資料館と歴史館の展示に胸が熱くなった。
日本人なら一度は見ておいた方がいいと思う。
というくらい感銘を受け、昼食は寿司屋へ。
内装は回転寿司店だけど寿司は回っていない。値段は回転寿司並みというユニークな店。
何がいいって、ここは寿司以外のメニューに力を入れていないところ。
一品料理は少ないし、デザートも2品ぐらいか。
汁物が数種類の他は寿司。
子ども向けのメニューもないので落ち着いて食べられる。
しかもおいしい。さすが北海道!
昼食後はなぜかサロマ湖でサイクリングしてみたりして・・・。
オホーツクの海沿いをひた走ったあとは
夕方までに羅臼岳の近くまで行っておきたいということで、東へ進路をとる。
オシンコシンの滝に度肝を抜かれたあと、
羅臼岳に一番近い集落、ウトロの道の駅で車中泊。
近くの温泉「夕陽台の湯」がまた素晴らしい。
お湯は最高。おそらくこの旅行で一番だろう。
入浴料も500円と良心的で、翌日もここに入った。
ウトロにはセブンとセコマがあるので、コンビニには困らない。
ただし両店とも、深夜〜早朝は営業していないので、日の出とともに入山する登山者は注意が必要。
ここも車中泊組がたくさんいて心強い。