「インクルーシブ」という言葉に、適切な日本語訳はないのか。
「包摂的」と言われて、我々は理解できるだろうか。
包摂という言葉をふだん使っているだろうか。
包摂とは、一つの事柄をより大きな範囲の中に包みいれることだそうだが、
NHKによると日常語ではないらしい。
そして、人権団体のサイトでは
「あらゆる人が孤立したり、排除されたりしないよう援護し、社会の構成員として包み、支え合う」という社会政策の理念を表します。
とある。
最も近い日本語は「みんな仲良く」「四海兄弟(しかいけいてい)」
つまり「世界は一家、人類みな兄弟」
「八紘一宇(はっこういう)」という美しい日本語があるではないか。
インクルーシブなんていう謎の言葉を使うくらいなら、古来からある八紘一宇を使うと良い。
というわけで、今日の中国新聞について。
ここからが本題だ。

ちなみにウェブ版の記事は検索しても出てこない。
障害や国籍にかかわらず誰でも楽しめる
インクルーシブ公園 西条に
東広島市初 29年間完成へ整備
という見出しで、東広島市に新しくつくる公園についての記事があった。
リード文の書き出しは
東広島市は、障害の有無や国籍などの違いにかかわらず誰でも楽しめる「インクルーシブ公園」を西条下見に整備する。
障害の有無はわかる。障害者が安全に遊べる遊具は少ないかもしれない。
国籍の違い????
東広島市の公園では国籍の違いによって、楽しめない人がいるのか?
ちなみに記事本文に「障害」の文言はあっても「国籍」はない。
見出しとリード冒頭だけ「国籍」が入っている。
なぜこの八紘一宇、いや「インクルーシブ」公園にわざわざ「国籍」の二文字を入れたのか。
あいにく閉庁日なので、週が明けても覚えていたら電話して尋ねてみようと思う。
しかしね、どうせ入れるなら「国籍」じゃなくて「年齢・性別」だと思うんですよ。
もっと具体的に言えば「おじさん」でも安心して過ごせる公園。
だいたいね、おじさん一人で公園にいると怪しまれたり遠巻きにされたりと、無言の圧力を感じるのだよ。
おばさんや老人男性であれば、公園でくつろいでいても散歩していても許される。
だけどおじさんが一人、公園で休憩したりうろついたりしていると、非常に肩身が狭い。
これを何とかしろ!
それこそが包摂社会。インクルーシブだろう。
公園利用者の国籍なんかいちいち調べないし見ただけではわからない。
「どうぞご自由にお過ごしください」ってだけのことだ。
障害は見てわかるし、障害者自身が施設利用で難しいこともあるだろう。
おじさんだって見た目で判断されて警戒されて、排除される。
東広島市はインクルーシブ公園をつくるなら、おじさんも楽しめる公園を目指せ!