5月31日は何の日か。
『湖都松江』が募集した新作怪談の締切日である。
作品の元ネタはおよそ1カ月前に思いついたが、物語の展開に落とし込めず。
ずっと思案していた。
そんな折に『遠野物語』(柳田国男)を読んでみた。
遠野地方の伝承や怪談をまとめたものだ。
これが非常に面白い。
文体は淡々としており、一話の文量も1ページに満たないものが多い。
シンプルで分かりやすいため、興味をそそられる。
狐、狼、河童・・・さまざまな生き物が登場し、人と奇妙な関わりを持つ。
ドラマチックなストーリーがあるわけではない。
まさに郷土の言い伝えをそのまま文章にまとめたものだ。
入浴時間の一番の楽しみになっている。
ついでに紹介すると、Kindleのおかげで入浴中は一冊だけを読むことはめったにない。
今は『孫子の兵法』(守屋洋)、『道は開ける』(カーネギー)、そして『遠野物語』を少しずつ読んでいる。
『遠野物語』も、Kindleを持たなければ読まなかっただろう。
今年一番の「買ってよかった」アイテムだ。