今朝、新聞を読んでいると、とんでもない記事に出合った。
「女性は家庭」憲法維持 アイルランド 国民投票で修正否決
記事はこちら。
要約すると「女性は家庭でやるべきことがある」というようなアイルランド憲法の条項を
修正しようとして国民投票に諮った結果、否決されたということだ。
記事の前半の記述は概ね正しいと思う。
しかし後半、画像の記事4段目の3行目からの記述がおかしい。
政府定時の修正案は「家族構成員が助け合い、国がその支援に努める」となっていた。このため、家族に障害者がいる有権者を中心に、介護に国の積極関与の姿勢がなく障害者差別だとの批判が上がっており、否決につながったとみられる。
否決されたのは、修正案が障害者差別だからなのか?
有権者の多くが、「女性は家庭を支えるもの」という伝統的な価値観を重んじているからではないのか。
7割以上の人が、障害者差別を理由に反対票を投じたとでもいうのだろうか。
ついでに言うと、「家族構成員が助け合い、国がその支援に努める」のどこが障害者差別なのか。
まったく理解できない。
差別と言いたいがために、障害者を利用しているとしか思えない。
記事冒頭に【ロンドン共同】とある通り、これは共同通信社の配信記事だ。
そして、中国新聞の紙面は画像の通りなのだが、ウェブ記事は少し異なる。
【ロンドン共同】アイルランドで9日、女性の「家庭での義務」を重視した憲法条項の是非を問う国民投票が開票された。時代遅れの条項だとして修正を呼びかけたバラッカー首相は否決必至の見方を示した。時代遅れで女性蔑視だと批判された条項が憲法に残ることになる。
国際女性デーの8日に投票された。婚姻関係を前提とした家族の再定義も問われたが、否決された。バラッカー氏は9日、結果を「全面的に尊重する」と述べた。
開票は、家族の定義を未婚のカップルなどにも拡大するかどうかを尋ねた投票分から始まった。選管最終は賛成32・3%、反対67・7%。
障害者差別云々の記述が削除されている。
そして、女性の家庭での義務に関する投票結果の「賛成26.1%、反対73.9%」という数値は載っていない。
別の投票結果を出して、「女性の家庭での義務」の投票結果であると混同しかねない書き方をしている。
実に姑息だ。
書き方ひとつで読者が受ける印象は変わる。
新聞が公平公正で、客観的な事実を報道していると思ったら大間違いだ。
私たちは、報道に騙されないように注意を払わねばならない。
と同時に、マスメディアという権力を、読者や視聴者が監視しなければならない時代になっていると思う。
めんどくさいけど(笑)