山に登るために菅平を訪れた。
下山して帰路につくと、見えてきたのは
緑のグラウンド一面で駆ける子どもたち。
何十人もの小さな選手たちがあちこちでボールを追っている。
そんな光景が菅平のあちこちで見られた。
通りを歩いているのは、ラグビー合宿中と思われる子どもや学生。
セプターやカンタベリーのショップもある。
まちがラグビー一色に染まっていた。
菅平がラグビーの聖地だと知ったのは高校生の頃。
友人が「早稲田大学のプレーに『カンペー』と呼ばれるものがある。名前の由来はは菅平の合宿で生まれたからだ」と教えてくれた。
以来40年近く、菅平という言葉を聞くとラグビーを連想しているのだが、
菅平がどんな所なのかは見たことがなかった。
初めて見た菅平は、想像を超える聖地だった。
日本中のラグビープレーヤーたちにとって
夏に菅平に集まることは、喜びであり誇りであり、
ステータスでもあるのだと感じた。
恵まれた環境で練習や試合を通じて交流することで、
ラグビーの楽しさが増幅されているように思う。
車窓越しに見ているだけで、幸せな気持ちになった。