日本フルハップの会報誌「まいんど」3月号の巻末に「不便益」という言葉があった。
フリージャーナリストの音田昌子さんが「本当に豊かな生活とは」と題したコラムで紹介している。
引用元は京都先端科学大学教授の川上浩司さん。
不便さの中に利点や楽しさを発見することだという。
例えば、携帯電話を持たないことで「好きな時に連絡が取れない」不便さがある一方で、
「人と連絡が取れることの大切さ」を感じることができるということだ。
私はウオーキングを始めてから、それまで車で移動していた距離(おおむね5キロ以内)を
急いでいないときは歩いている。
すると、歩くことの楽しさ(車では気づかない景色)が分かった。
どの店で何を買うのがお得になるかという、地域の商店の特徴も把握できた。
近所の道に詳しくなった。
そして、数ヶ月悩んでいた腰痛が改善した。
車で数分で行ける所でも、歩けば30分くらいかかる。
それはたしかに不便に思えるけれど、
不便さは受け入れてしまえば日常になる。
そこでの気づきは、これまでにない喜びを与えてくれる。
便利さも追求したいけど、不便さとのギャップを楽しめるような生き方をしたい。