工事現場のアヒルちゃん

 

この仕事は、間違いが日々発生する。

それを見つけて訂正する「校正」も業務の一つだ。

文章の間違いは、書いた本人は気づきにくい。

別の者が校正者としてチェックすることが大切だ。

しかし現実は、外部校正を依頼するような納期や予算のある案件はめったにない。

校正を生業とする人も、なかなか見つからない。

そして、校正を通さないとミスが発生しやすい。

 

修正指示の見落としや文字変換のミスはもちろん、体裁をコピペしたら文章まで残っていた、など

見落とす方が難しいほどの間違いもある。

だがそれは人の行為なので、気をつけているつもりでも起こることだ。

 

正しい知識を持っていても、集中力の欠如や勘違いがミスを招く。

納期優先でチェックが疎かになったり、「これぐらいはチェックしなくても大丈夫だろう」と慢心したりと

心の隙が生まれることもある。

当たり前にやっていれば防げるミスなのに、その当たり前ができなくて事故になる。

 

対応策はあるのか。

ミスした本人を責めるだけでは、懲罰にはなれど解決策にはならない。

業務の進め方やチェック体制を改めなければ、また誰かが同じようなミスをする。

間違いを防ぐための手順を確立して、運用することが大切だ。

 

うちには仕事の「マニュアル」がない。

これまでは必要ないと思っていた。

クリエイティブな個人事業には必要ないとも思っていた。

しかし、業務を確実に遂行するためには、品質保証のルール作りが必要になってきた。

間違いのない成果物を納品するために何をすべきか。

マニュアルというと「誰かの言いなり」という言葉のイメージがあって、ネガティブに捉えていたけど

品質の価値を高めて維持するには必要なことだと感じている。

 

 

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代表 堀行丈治
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By ほりゆき

ぶるぼん企画室代表の堀行丈治(ほりゆきたけはる)です。取材、執筆、撮影、編集を生業としています。