ドキュメンタリー映画の『シャーマンからの警告 消えゆく大地の守護者』を観た。
シャーマンは、自然の精霊や神と交信できる人。
日本語では霊能者、霊媒師になるだろうか。
モンゴルではいま、シャーマンに頼る人が増えているという。
背景には気候変動がある。
モンゴルの平均気温は75年で2度以上上がっている。
世界の平均、0.5度の上昇と比べると異常な数値だ。
影響は国内の至る所に現れている。
多くの地域で雨が降らず、砂嵐は頻発。草原は砂漠化し、家畜は死に絶えた。
生きてゆく手段を失った遊牧民が増えている。
雄大な草原を馬が駆ける風景が、失われる寸前なのだ。
暮らしに行き詰まった人々が頼るのは、シャーマンだという。
そこには自然を崇拝する、モンゴル人の伝統的価値観もあるだろう。
土着の信仰への興味と共に、気候変動がもたらす影響にも関心を持たせてくれる作品だった。
広島のライター&カメラマン
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