食べ物の好き嫌いが多い子どもではなかったが、
それでも嫌いなものはあった。
しいたけ、にら、無花果
味わうより前に、食感や匂いに嫌悪感を抱いた。
料理では、八宝菜や天津飯など、あんかけ系のとろみが苦手だった。
これも食感のせいだ。
数十年の時を経て、というよりも成人した頃から、嫌いな食べ物が激減した。
理由はきっと、酒を飲むようになったから。
酒を飲みながだと、何でも食べられた。
いつの間にか料理や食材のおいしさを強く感じられるようになった。
今は滅多に酒を飲まないのだが、飲まなくても料理はおいしい。
むしろ飲まないほうが余計に味の変化を感じるようになったかもしれない。
旬の野菜や果物は味が濃い。採れたてなら尚更だ。
季節のおいしさを感じられる味覚を持っていることは幸せなことだと思う。
いつ何時もメシがうまい。おやつもうまい。
食べることは、日々の暮らしの中で最大の喜びかもしれない。
明日は何を食べようか。
広島のライター&カメラマン
ぶるぼん企画室
代表 堀行丈治
東広島市八本松南5-6-12コウセイビル202
TEL.082-401-1072 FAX.082-553-0556