立秋の8月7日。
今日も畑の草を刈る。
先週ぽつぽつと出始めた茗荷が、たくさん花を咲かせていた。
今年は当たり年のようだ。
家の茗荷が採れ始めると、盆が近くなっていると実感する。
畑仕事の手を止めると、母がしみじみ語り始めた。
昨日、庭仕事をしていると、納屋からツバメの子たちが出てきて桜の枝に2羽ずつ止まった。
子ツバメたちはそのままゆらゆらと枝を揺らすようにして遊ぶ様を、母に見せてくれた。
親ツバメは少し離れた木の上で、その様子を見守っていた。
今朝、ツバメたちの姿はもうなかった。
「旅立つ前にお礼の挨拶をしてくれたんだと思うと、涙が出るよ」と語る母。
草花にも動物にも優しい母の気持ちが、ツバメたちにも伝わったのだろうと思う。
また一つ、夏が過ぎ去ってゆく。
広島のライター&カメラマン
ぶるぼん企画室
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