一筆箋と便箋とインク

 

郵便物に一言添えるのに便利なので、一筆箋を良く使う。

一筆箋は百均でも買えるが、ほとんどの商品は絵柄が可愛らしすぎる。

しかも万年筆で書いたときの乾きが遅く、しょっちゅうインクが擦れて周囲に色移りしてしまう。

乾きが悪いのは用紙の問題だ。

万年筆用の便箋用紙ではなく、コピー用紙と同じ上質紙に近いものを使っているのだと思う。

今まで使った一筆箋では、鳩居堂の紙が一番書きやすい。

 

今日は朝から広島にいたので、心躍らせながら東急ハンズに向かった。

文具コーナーで「絵柄入り一筆箋」のプレートを見つけた。

いやいや、絵柄はなくていい。

私は、罫線だけが入っていればいいのだ。

願わくは鳩居堂の一筆箋を……。

しかし、その売り場の一筆箋は全て絵柄入りの他社商品だった。

失意のまま金座街から本通へと歩く。

こうなったら行き先は多山文具しかない。

以前は4フロアくらいを文具が占めていたが、今は1フロアを陶器店と半分に分けて営業している。

しかし商品は所狭しと陳列されているではないか。

一筆箋コーナーに、無地や罫線だけのものもあったが、鳩居堂の物がない。

有りもので妥協しようかと思って周りを見ると、別の棚に鳩居堂商品だけのコーナーがあった。

種類は少ないが、使い慣れた一筆箋がある。

常用するシンプルなものを縦書き横書きそれぞれ3冊ずつ買い溜め。

お気に入りの一筆箋が手元にあるというだけで、幸せな気持ちになる。

198円の幸せだ。

ついでに便箋と封筒、補充用インクも購入した。

これからは時々、一筆箋よりも少し長い手紙も書いてみようと思う。

 

 

広島のライター&カメラマンぶるぼん企画室

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代表 堀行丈治
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By ほりゆき

ぶるぼん企画室代表の堀行丈治(ほりゆきたけはる)です。取材、執筆、撮影、編集を生業としています。