(雰囲気がすごく好きで、急いでシャッターを切ったが、どこにもピントが合っていない写真)
今日は写真クラブの尾道撮影会。
千光寺公園では先週末に満開だった桜が散り始め、見事な桜吹雪が見られた。
山頂近くの尾道市立美術館でフジフイルムの写真展「日本写真史をつくった101人」が開催されていたので鑑賞した。
昨日の雑記にも書いたが、私はあまり詳しくないので、名前を知っている写真家は
土門拳、植田正治、伊奈信雄、木村伊兵衛、森山大道、荒木経惟、篠山紀信ぐらいだった。
写真家1人に1枚という、究極のセレクトをしているのだが、これがなかなか面白い。
撮影時のエピソードも書かれているので、時代背景も読み取れる。
好き嫌いの問題だが、広告、デザイン系の写真はあまり心が動かない。
ここでも日常を切り取った作品に目が行ってしまう。
しかし、一周しただけでは評価が難しい。
時間があればもう一周したいところだったが、それはまた来たときでいい。
みんなで食事をしたあとは、撮影しながら山を下りる。
散る桜は、満開の桜よりも美しい。
撮るのは難しいが……。
山を降りても、尾道の街は面白い。
狭い通りに生活感が溢れていて、思わずカメラを構えてしまう。
いつもよりも撮影枚数も多かったと思う。
沈胴式のレンズのせいか、電源を入れると同時に構えてすぐ撮った写真は、ピントが合っていないものが多い。
バッテリーの消耗が激しいので、通常は電源オフにして、被写体を見つけた瞬間に構えながらオンにする。
すぐにシャッターを切ると、フォーカス合わせが間に合わないのだろうか。
そういう時に限って、写真全体の雰囲気は一番良かったりするので、消去するのが心残りだ。
だが今日の帰り道でふと思った。
「ピンボケでもいいものはいいのではないか」と。
先の森山大道ではないが、ブレもボケも作品にしてしまえばいいのだ。
まずは自分が、そのボケやブレを表現として認められるか。
次に、それを見る側がどう受け止めるか。
直感でしかないが、ブレているからいい、ボケているからいい写真もある。
これからは一見失敗に見えるものも、よく見て選別していこう。
広島のライター&カメラマン
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