Recraftで生成した知床のヒグマ

 

午前4時に羅臼岳登山口に到着。

知床は北海道の中でもヒグマが多い地域ということで、あまりに朝早いのは少々怖い。

他の登山者も同じ考えのようで、この時点では誰も入山していなかった。

身支度や準備運動をしながら待つこと30分。

何人かが登り始めたので、いざ出発。

緩やかな傾斜の樹林帯を歩く。

天気は前日から曇り空。

おかげで阿寒や斜里のような暑さの心配が少ない。

ひたすら木々が茂る登山道を歩く。

2時間ほど歩いただろうか。

先を行っていた若者二人組が引き返してきた。

彼らが言うには、動物が唸るような声が聞こえたと・・・。

うーん・・・ヒグマかもしれない・・・

進むべきか退却すべきか、判断がつかないので後続を待つことにした。

15分ぐらいして、結構な人数のグループがやってきた。

事情を話すと

「大きな声を出して行きましょう」

と言うので、それに従って声や拍手、ホイッスルで音を出しながら進んだ。

幸いにもその後、熊の気配はなかった。

羅臼岳も枝が横に伸びていて、頭をぶつけやすい。

熊撃退スプレーを持って歩いていた若者が、枝に頭をぶつけた瞬間にスプレーに手がかかったようだ。

後続の我々はスプレーの霧を少し吸い込んでしまった。

これがもう強烈で、呼吸がしづらくてずっと咳き込む。

やむなく、しばし立ち止まる。

なるほどこれを食らったら熊もしんどいだろう。

30分ぐらい調子が悪かったが、気を取り直して山を登る。

樹林帯を抜けた頃から霧雨が降り始め、羅臼平を過ぎるとぽつぽつの小雨。

山頂では完全に雨だった。

国後島を見たかったが、残念ながら雲の向こう。

心の中で(千島列島を返せー!)と叫ぶにとどめた。

雨が降ったのでレインジャケット(ベルグテック)を着用。

実は雪以外でレインジャケットを着るのは初めてだ。

気温が高くなたっかこともあり、まったく蒸れることがなく、期待以上に快適だった。

いいじゃんベルグテック!

単純な性格なので、雨の日の登山も悪くないと思った。

下山後、ウトロの道の駅で昼食。

ホッケの煮付け(!)を食べる。珍しい

ここは観光協会で、ごみを引き取ってくれる(有料)

4日分のごみが一気に片付いた。

北海道はゴミを捨てる所が滅多にない。

ガソリンスタンドでさえ捨てられないのはちょっとしたカルチャーショックだった。

温泉は昨日と同じ「夕陽台の湯」へ。

そしてヴェゼルは西へと向かう。

 

この日の山行

羅臼岳

時間:8時間56分

距離:12.8km

By ほりゆき

ぶるぼん企画室代表の堀行丈治(ほりゆきたけはる)です。取材、執筆、撮影、編集を生業としています。